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セブンアイHDの2Q決算の個人的まとめ

セブンアイHD(3382)の第2四半期決算が昨日(午後3時ピッタリ)公表されたので、個人的にまとめておきます。
コンビニも金融も順調、スーパーも改善で、連結収益は2桁増、連結利益も過去最高、通期予想は据え置き(通期予想EPSは@192.40)。今日のマーケットの反応は、予想通りサプライズ無し。米国株が債務問題で下げた後の市場の中では堅調。通期の業績も織り込んで、すでに来期の消費税の影響に市場の関心が移っているのでしょう。

さて、上記の通り、2Q決算全体は増収増益なわけですが、ひそかに注目していた(唯一心配なセグメント→)「百貨店事業」の利益は赤字。決算補足資料では、「そごう・西武:既存店売上は基幹店を中心に前年を上回ったが、主に高額品の売上伸長に伴い荒利率がマイナス」と説明しています。『売上伸長に伴い粗利率がマイナス』って・・・キツい商売ですね(苦笑)。連結利益全体への影響は微々たるものですが、改善を期待したいセグメントです。

【セグメント別営業利益】(出所:「2014年2月期 第2四半期決算補足資料」)
(第2四半期の前期比較)

(単位:百万円) コンビニエンスストア事業 スーパーストア事業 百貨店事業 フードサービス事業 金融関連事業 その他の事業
当第2四半期
(平成25年3月1日~平成25年8月31日)
128,775 11,810 -550 865 22,856 1,345
前第2四半期
(平成24年3月1日~平成24年8月31日)
116,505 9,264 1,286 451 18,595 2,018
前期比(%) 110.5 127.5 - 191.8 122.9 66.6

減価償却方法の変更(定率法→定額法)の影響:従来の方法に比べて、2Q累計セグメント利益は、コンビニ7,017百万円、スーパー4,821百万円、百貨店で135百万円、フードサービス88百万円、金融1,609百万円、その他296百万円、それぞれ増加

(増減理由)
コンビニエンスストア事業
①基本商品の品揃え強化に加え、セブンカフェが牽引し、既存店売上、荒利率ともに伸長
②7-Eleven, Inc.:フレッシュフードやノンアルコール飲料等が牽引したことによる商品売上の伸長とガソリン荒利額の増加に加え、為替の円安影響により増益

スーパーストア事業
①イトーヨーカ堂
衣料品を中心とした荒利率の改善とコスト削減により増益
②ヨークベニマル
店舗増による増収と既存店におけるコスト削減により増益
③中国事業の減益

百貨店事業
そごう・西武:既存店売上は基幹店を中心に前年を上回ったが、主に高額品の売上伸長に伴い荒利率がマイナス
(参考:第一四半期の記述は「既存店売上が基幹店を中心に好調だったことに加え、コスト削減効果もあり、増益」でした)
②ロフトの減益

フードサービス事業
○セブン&アイ・フードシステムズの増益

金融関連事業
①セブン銀行の増益
②ノンバンク事業の増益

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セブンイレブンの「ロコモコ丼」(デミトマト風味)はとても美味い!

当ブログ管理人は、セブン&アイHD(3382)がお気に入り銘柄の一つなのですが、その理由は;

  • 為替の影響が少ない内需株であること
  • スイングトレード向きのシクリカルな値動きをすること
  • 長期持続的に成長しそうな経営戦略を経営陣が頻繁に語ってくれること
  • IR資料(特に「四半期決算補足資料」)がとても詳しくて親切であること
  • 毎日セブンイレブンで買い物しているので、ヒット商品の開発力や経営の変化をつぶさに感じ取れること
  • 流通セクターは月次IR(既存店売上等)が公表されるので予測しやすいこと
  • 東南アジアを旅行していると、日本のコンビニってこれから海外でチャンスが大きいのではと思うこと

といったところです。

※なお、2月決算の流通セクターは、今第2四半期決算のシーズンなので、決算発表の結果を見てから、検討した方がいいと思います。

日経にセブンイレブン井阪社長のコメントがのっていたのでメモしておきます。

出所:日経
コンビニ5万店超、飽和はしない? セブン―イレブン・ジャパン社長・井阪隆一氏に聞く 増える買い物弱者に需要
2013-09-29
(抜粋)

  • 2013年度も過去最高の1500店の出店を計画
  • 上期(3~8月)で約950出店。常時1万店分ほどの候補物件を抱え、商談などが順調に進んだため前倒しで開店。通期でも上振れし、1550店前後になりそう
  • 個人商店を中心に年間2万店のペースで小売店は減っている。郊外に大型店が増える一方、都市部の人口密集地では高齢者ら日々の買い物に困る買い物弱者が増えている。14年度も1600店以上を出す。出店のアクセルを踏むのは時代の要請。コンビニは社会の変化とともに役割を変えていく。飽和はありえない
  • 『食の外部化ニーズ』を満たす商品の開発を続ける。2人以下の世帯が6割に達する今、自宅で一から料理を作るのは難しい時代
  • 1日の平均売上高が閉店の目安となる40万円以下の既存店がセブンイレブンには1%もない。その強さを支えているのはメーカーにもない独自商品を生み出す「製造力」。価格より価値を重視し、値は張っても品質の高い商品を投入。次々にヒットを飛ばす。
  • 食品でいえば単に「おいしさ」だけでなく、消費者に飽きさせない「新しさ」をいかに提供し続けられるか

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セブン・アイHDの1Qセグメント情報の整理(2Q発表の前に)

流通業の第2四半期(8月末)の決算発表が近づいてきました。
ということで、セブン・アイHD(3382)について、第1四半期のセグメント情報を整理しておきたいと思います。

コンビニ事業と金融事業は好調。第2四半期の数値としては、スーパー事業と百貨店事業(特に、ぜいたく品を売っている百貨店事業で消費拡大の効果があるか)に注目したいところです。

【セグメント別営業利益】(出所:第1四半期報告書および「2014年2月期 第1四半期決算補足資料」)
(第一四半期の前期比較)

(単位:百万円) コンビニエンスストア事業 スーパーストア事業 百貨店事業 フードサービス事業 金融関連事業 その他の事業
当第1四半期
(平成25年3月1日~平成25年5月31日)
53,196 7,408 672 286 11,220 1,022
前第1四半期
(平成24年3月1日~平成24年5月31日)
50,407 6,851 1,149 -97 8,639 836
前期比(%) 105.5 108.1 58.5 - 129.9 122.2

(増減理由)
コンビニエンスストア事業
①セブン-イレブン・ジャパン:デイリー品やグループのPB商品「セブンプレミアム」が牽引し、既存店売上、荒利率ともに伸長
②7-Eleven, Inc.:飲料やフレッシュフードが牽引したことによる商品売上の伸長とガソリン荒利額の増加に加え、為替の円安影響により増益

スーパーストア事業
①イトーヨーカ堂
衣料品を中心とした荒利率の改善とコスト削減により増益
②ヨークベニマル
店舗増による増収と既存店におけるコスト削減により増益
③中国事業の減益

百貨店事業
①そごう・西武:既存店売上が基幹店を中心に好調だったことに加え、コスト削減効果もあり、増益
②ロフトの減益

フードサービス事業
○セブン&アイ・フードシステムズの増益

金融関連事業
①セブン銀行の増益
②ノンバンク事業の増益

(通期予想)

(単位:百万円) コンビニエンスストア事業 スーパーストア事業 百貨店事業 フードサービス事業 金融関連事業 その他の事業
当年度通期予想 249,000 39,600 8,900 1,400 41,400 4,000
前年度通期実績 221,764 25,491 8,029 721 37,425 3,886
前期比(%) 112.3 155.3 110.8 194 110.6 102.9

通期EPS予想:192.41
(前期EPS実績:156.15)

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コンビニ、コーヒー市場参入のワケ【5】接客力アップ

出所:プレジデント
http://president.jp/articles/-/10594
2013-09-13

(抜粋)

  • 淹れたてコーヒーは各店のスキルを如実に映し出す。
  • 唯一、接客販売方式を採用したローソンには、負の遺産解消という狙いも。ローソンは、過去に急速に店舗数を拡大したため、店舗ごとのバラつきが大きい。接客によりコーヒーを売るのは、かねてからのこの課題を解決し、全体の底上げを図るため。
  • 約1兆円余りの規模で推移する日本の喫茶店市場で、まもなくセブン-イレブンが頂点に立つ。店舗数だけでいえば「セブンカフェ」はまぎれもなく日本一のカフェチェーン。発売から約半年で販売数は早くも1億杯を突破
  • 100円コーヒーのお株を奪われた格好のマクドナルドは「マックカフェ バイ バリスタ」を今年末までに100店以上、中長期的には500~600店に導入する計画
  • 震災後、コンビニの社会インフラとしての存在感は高まった。「あると便利な店」から「なくてはならない店」へ、そして「心地よいひとときが得られる店」へ。「ビニカフェ」はコンビニの新たな価値を創造している。

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当サイトでは、セブン&アイHDを「持続的成長銘柄」(長期的・持続的に企業価値を高めると予想する銘柄)に位置づけています。コンビニ業界は、海外展開を中心に潜在力がまだまだあると見ています。セブンイレブンとローソンの決定的な違いは、上記の記事にもあるように従業員教育のバラつきと、その背後にある企業風土であり、この無形資産の差はすぐには埋まらないと見ています。

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コンビニ、コーヒー市場参入のワケ【4】イメージアップ

出所:プレジデント
http://president.jp/articles/-/10593
2013-09-12

  • コンビニ各社は店舗のイメージアップに苦心してきた。健康を意識し、素材にこだわった食品、わざわざ買いたくなるオリジナル商品、清潔感の行き届いた売り場。こうしたコンビニのイメージアップ要因に新たに加わったのが淹れたてのコーヒーだ。
  • 香りが店舗イメージに果たす役割は侮れない。淹れたてのコーヒーには、コンビニの既成のイメージの象徴でもある「おでんと揚げ物」という2大商品の強烈な匂いに対抗できる力がある。売れれば売れるほど、いい香りが店内に充満し、店外にも漂って通行客を来店へいざなう販促効果ももたらす。
  • 嗅覚に訴えかける淹れたてコーヒーの香りは、朝やランチタイムなど忙しい時間帯での利用であっても、待ち時間をさほど気にならなくする効果を生むのかもしれない。

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