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銘柄分析:マツダ(7261)

自動車セクターの著名アナリスト中西氏の記事を、メモしておきます。
★足元の業績は好調ですが、スバルのような競争力と収益性を確立していけるか、今後の動向に要注目ですね。

マツダ、最高益更新でも「薄氷の上」
ナカニシ自動車産業リサーチ代表 中西孝樹氏
出所:日経 2014-08-11

(抜粋)

  • マツダの業績が好調。2014年3月期は過去最高益を更新、4年ぶりに復配
  • 「スカイアクティブ」と呼ぶエンジンや車体の刷新と、効率生産を追求した生産技術の両輪により、自主独力で回復軌道に
  • 「スカイアクティブ」をベースにした主力車刷新は来春の「CX-3」投入で一段落、その先はモデルチェンジの段階。成功が持続可能かどうかはそのステージでの競争力維持に依存
  • スカイアクティブの進化形として目指している技術が「HCCI(予混合圧縮着火)」という究極の低燃費技術で難易度は非常に高い。電化技術に段階的に取り組む考えはあるが、基本は内燃機関の究極的な刷新で勝負を挑む
  • 小規模ながら競争力と収益性を確立するには、独自のブランドを築き、ニッチを埋めることが重要
  • 富士重工業(スバル)はポルシェやBMWに次ぐ高い収益性を誇る。またトヨタグループの傘下で独立経営と安定性を確保。「水平対向エンジン・四輪駆動」というオンリーワンの武器があり、北米のスノーベルト地帯という雪の多い地域でブランドを確立し、北米をベースに飛躍。「アイサイト」という衝突安全防止技術もいち早く実用化
  • マツダもニッチの領域でプレミアム性があり高収益を確保するブランドを確立できるなら、独自のエンジン技術・独立経営で繁栄を永続化できる。しかし、マツダの主戦場は、日・米・欧・中で最も競争の激しい中小型乗用車市場
  • マツダは独立志向が強く、リスクを取る経営戦略に向かう傾向が強い。実際の企業規模以上に大企業病的なカルチャーを有しており、これは何度経営危機を経験しても大きく変わらない印象
  • 今回の成功を踏まえた次の戦略に、過去の反省がちゃんと生かされているか否か、次の一手から目を離せない