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機関投資家が、個人の主戦場『新興市場』にやってくる

昨日の日経に、新株価指数の採用候補リストが載っていたのでメモしておきたいと思います。

国際優良銘柄は(ROEが低く)新株価指数に採用されにくいので、新興市場から新株価指数に採用される候補を予測してみよう、というものです。

【東証新指数への採用が推測される業績好調な新興市場・東証2部銘柄】

銘柄 ROE(%)
ガンホー(3765) 68.7
ブロッコリー(2706) 62.1
enish(3667) 48.8
アスモ(2654) 44.7
コシダカHD(2157) 33
UTHD(2146) 31.6
プレシジョンS(7707) 27.5
JACリクルート(2124) 24.5

 

日本の多くの個人投資家は;
日本株は、インデックス運用では勝てない非効率な市場であり、新興市場の局地戦が効率的』という「常識」でやってきたところ、

ここにきて機関投資家もまたROE重視の指数採用により、個人投資家中心だった新興市場で運用を増やしていく、ということかと思います。
この動きの先に、日本株市場全体が「厳しい投資家が企業を育て、育った企業がさらなる投資を呼び込む」という正のスパイラルにつながるか?というと、ちょっと厳しいように思います。その根拠は、大半の日本企業の低ROEの原因は、日本人の根本的な体質によると思うからです(過去記事ご参照

GPIF、ROE、新株価指数、論点整理に関する過去記事はこちらを参照ください(その1その2その3

出所:日経
新興株狙う? 年金マネー
2013-10-22

要約

  • ROEは万能な指標ではない。株主資本が少ないか借金への依存が高い企業ほど数値が高く出るため、トヨタ自動車やキヤノンなどの国際優良銘柄が除外されてしまう
  • この弱点を逆手にとっているのが、新興市場投資をなりわいとする個人投資家
  • 新興市場銘柄は東証1部銘柄よりも株式の需給面での効果が大きいく、新指数への採用銘柄予測がネット上でかまびすしい。たとえば、「時価総額100億円以上」、「売買代金の月間平均が1億円以上」などでふるいにかけると、ガンホー・オンライン・エンターテイメントやコロプラ、オイシックスなどが入る
  • 大和証券が推測した条件は、(1)ROEと累計売買代金をスコア化し、その合計得点によるランキングが上位500位以内(2)今期増収かつ2けた経常増益(3)株価収益率(PER)30倍未満(4)時価総額100億円以上(5)回転売買率(累計売買代金÷時価総額)が100%以上(6)東証1部上場銘柄以外、の6つ。結果は上記のテーブル参照
  • ブロッコリーの株価はGPIFの中間論点整理が出た9月26日終値からすでに2倍超え、21日に年初来高値更新。enishも21日に年初来高値更新
  • ROEだけで選定すると成長していない企業も入ってしまうが、PERなどと一緒に選定すれば、市場が収益力や成長性を織り込みにいっていない銘柄もあぶりだせる可能性
  • アイレップなど株価が堅調な業種は幅広い。GPIFと東証のROE新指数のタッグが新興市場の株価上昇の追い風
  • 株式市場で高ROE企業が注目されるのは、日本企業のROEの低さの裏返し。日本の上場企業の平均ROEは6%前後で、欧米の15~17%程度と比べ低さが際立つ。厳しい投資家目線が企業を育て、育った企業がさらなる投資を呼び込む。公的年金の買い出動は、単なる株価下支えではなく、日本の資本市場の構造を変える可能性
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