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本日のROE分析:利益率と回転率を分けてみる

米国の「三文芝居」が終わったようなので、やっと業績相場になるのでしょうか。

さて本日の日経に、「東証1部で今週に年初来高値を付けた銘柄を対象に、予想ROEでランキングしたリスト」がでていたので、これらの銘柄のROEを分析してみたいと思います。

財務分析の教科書では、ROEを以下の式に分解します(デュポンシステム)
ROE = 利益/自己資本 = [利益/売上高] X [売上高/総資産] X [総資産/自己資本]

(A)利益/売上高・・・・・売上高利益率
(B)売上高/総資産・・・・総資産回転率
(C)総資産/自己資本・・・財務レバレッジ

(C)は自己資本比率の逆数ですね。
ROEの話題の中で、『借入金が過大の会社は、ROEの分析はあまり意味がない』とよくいわれますが、「上式の(C)がとても大きい場合は、(A)と(B)が小さくてもROEが結果的に良くみえるから」ということですね。

まあその通りですが、もっと大切なポイントは(A)の利益率と(B)の回転率を分けて考える点です。

(A)と(B)を掛け合わせたものは、利益/総資産(ROAの一種)ですが、それを(A)の利益率と(B)の回転率に分けると、(A)の利益率で勝負している会社と、(B)の資産の回転で勝負している会社に分けられます。

薄利多売で回転が勝負のセクター(小売など)では(B)の回転率が重要ですが、製造業やサービス業その他多くのセクターでは、やはり(A)の利益率が最も重要と思います。(分子の当期純利益は特別損益などが入っているので、それを排除した「売上高営業利益率」がさらに重要ですね。)

国際的に日本企業が弱いのは、(A)の利益率が低いためであることが多いと思います。
(高い法人税率のせいだけではなく、むだなコストやポストや会社がずっと残るのは、競争よりも安定を優先する「日本人」の宿命でしょうか?)

下のリストの中で、「日本トリム(6788)」は超優秀ですね。日足チャートはほれぼれするかたちです。

証券コード
銘柄
今期予想ROE
株価上昇率
(A)
売上高利益率
前期実績
【簡便計算】
(B)
総資本回転率
前期実績
【簡便計算】
(C)の逆数
自己資本比率
前期実績
3769GMO-PG21.326.320.40.333.4
6284ASB機械18.37.26.50.854.4
8895アネストワン17.87.45.82.069.5
8915タクトホーム17.55.85.22.270.2
9435光通信16.98.93.42.046
6788日本トリム16.225.514.30.778.6
7313TSテック16.11.84.41.759.2
4612日本ペイント15.85.88.60.856
8880飯田産業15.36.45.51.042.1
3371ソフトクリエイト15.320.76.41.366.7
4768大塚商会14.12.23.22.050.7
3076あいHD13.64.39.21.071.1
6706電気興13.15.33.70.656.7
2440ぐるなび13.124.37.21.473.5
5486日立金属134.62.41.046.2
1712ダイセキS12.815.34.01.066.1
2753あみやき亭12.416.95.01.479.2
4919ミルボン11.31.19.70.986.1
8875東栄住宅11.26.23.21.343.9
4307野村総研11.21.67.90.866.9

※ 自己資本や総資産について、期末の数字を単純にYahooから転記していますので、【簡便計算】としています。(自己資本や総資産は、2期間の平均値を使用することが多いです。)

「高ROE関連銘柄」はこちらです(まだまだ選別中です)。 >>

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