ROE

資本効率高く割安な銘柄　小売り・車部品など上位
独自色持つ企業が並ぶ

出所：日本経済新聞 2012/1/28 0:01

（抜粋）
- 欧州金融不安が後退し、外国人投資家が日本株を買い越すようになってきた。 外国人投資家は自己資本利益率（ＲＯＥ）が高く、競争力のある企業を評価する。やや長い目でみると、相対的に下落余地が小さい日本株への関心は海外勢を中心に強まるだろう。今後、資金の振り向け先として割安な優良株を買い増す動きが出てくると予想。
- ＲＯＥが高い企業のうち、予想ＰＥＲが低い銘柄をランキングしたところ、上位に独自のビジネスモデルを持つ小売りやネット関連、自動車部品などが入った。３月期決算企業（金融・新興２市場除く）のうち、過去５年間のＲＯＥの単純平均と外国人持ち株比率がそれぞれ10％以上の企業を対象に集計。時価総額は300億円以上、2011年３月期の自己資本比率が40％以上（平均は約36％）。
- 首位のヤマダ電機は家電量販店のなかでは高効率経営で知られており、11年９月末段階で外国人持ち株比率は53％。12年３月期の連結純利益は最高益更新の見込み。テレビ販売は地上デジタル放送移行による特需が一巡したが、スマートフォンなどが業績を支える。
- 「眼鏡市場」を展開するメガネトップは低価格で高機能の眼鏡が人気を集め、今期の単独税引き利益は前期比でほぼ倍増。ＲＯＥは11年３月期末で18％。
-上位10社中にはヨロズなど自動車部品メーカーが３社入った。自動車部品各社は完成車メーカーに比べて輸出比率が低く、相対的に円高に対する抵抗力がある。９位のユニプレスは日産自動車向けが好調で、経常増益を見込む。10位の日本精機は二輪車向けの伸びを支えに業績が底堅い。
- 14位のＫＤＤＩ、30位のＮＴＴドコモなど通信大手は、スマートフォンの普及に伴う業績拡大が見込める。
- 船舶用塗料で首位の中国塗料や食品用トレー最大手のエフピコなど特定の市場で高いシェアを持つ企業も上位に入った。
- 22位の東和薬品、24位の科研製薬のほか、32位の参天製薬、33位のツムラなど、景気の影響を受けにくいとされる医薬品メーカーも多い。37位のロート製薬は中国などアジア市場で販売が大幅に伸びており、経常増益の見通し。