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自動運転関連銘柄の一角、ゼンリンの地図開発手法

地図大手ゼンリン(9474)の地図開発手法を解説している日経記事をメモしておきます。
国内7割のシェアを占めるカーナビ向け地図の開発ノウハウが、自動運転向けでも生かされるか、今後に注目です。(本日年初来高値更新、チャートもいい形ですね。)

精度数センチで位置推定、自動運転向け地図制作現場
出所:日経 2014-05-08

  • 地図最大手のゼンリンは、住宅地図からカーナビ向け地図まで手掛け、カーナビ向け地図は国内シェア約7割。Googleマップにもゼンリン子会社から地図データを提供。設立は1949年の大分県別府市内の観光案内冊子。1950年に善隣出版社、1952年から住宅地図を手掛け、ゼンリンとなったのは1983年。
  • 1981年にいち早く地図情報のデジタル化を開始。1990年に世界初GPS対応カーナビ向け地図データをマツダに供給。現在の住宅地図は約2000タイトル。全国市区町村の約99%網羅、約1000層のレイヤー構造で管理。都市部は毎年、その他地区でも2~5年に1度、定期的現地調査を実施。調査拠点は全国約70カ所、調査員は約1000人。専用車両による情報収集も実施。
  • 全国の情報を収集し、データベースを本社近くのデータセンターで編集・管理。更新情報の紙原稿を専用の入力装置を用いてデータベースに入力。住宅地図では玄関などの出入り口へのアクセス情報だけでもよいが、カーナビ向けの地図では建物から車両が通行できる最も近い道路をひも付け。自動検出では車両が入れない道路などを検出する場合があるため一つひとつ確認してひも付け。2車線以上の道路では建物がどちら側の車線に面しているかもひも付け、カーナビで案内する際に建物に面した道路を通行して案内。
  • 計測機器を搭載した専用車両での調査も実施。政令指定都市や中核都市の車両通行が可能な道路の交通規制や車線情報などを収集するのが「細道路計測車両」。全国60台ほど保有。軽自動車の屋根に360度カメラを搭載。72度ごとに撮影可能なカメラモジュール5台で構成。車両には1軸ジャイロセンサーと後輪に車輪速センサーを搭載。走行距離2.5mごとに静止画像を取り込み標識や路面のペイント、車線情報、道幅などを計測。区間ごとの最小道幅をデータベースとして保有。この他、GPSとカメラ、自車位置精度を高める機器を搭載した計測車両で、主要道路の詳細なデータ、道路の高低差などが分かる標高データを収集。こうした高精度な地図データを用いて注意喚起したり、地図データと車両の制御システムを協調させて、大きなカーブの前に変速機の段数を下げて速度制御したりするなどの走行支援に利用
  • 2013年10月に開催された「第20回 ITS世界会議 東京2013」で、自動運転車に向けた3次元地図データ開発中を公表。2020年実用化を狙い各社が開発中の自動運転車では、車載センサーの情報と地図データを照合して自車位置を数~十数cmと高い精度で推定する仕組みを用いる場合が多い。Googleの自動運転車では、3次元地図データが運転の精度向上に大きな役割を果たす。数年前までは多くの自動車メーカーが自動運転ではなく、先進運転支援システム向けの開発に注力、車載センサーの高精度化だけで対応しようとしていたが、より高度な自動運転車が目標になった結果、GPSの受信環境が悪い場所や車線レベルでの車両の制御に高精度な地図データが不可欠との認識が浸透しつつある

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